募集中の基金

首里まちづくり基金

首里地域の住民や首里のまちづくりに主体的に関わりたい方々の活動に助成。意思決定には地域の子どもたちも参加します。
誰のため/なんのため
首里城を中心とする本物志向のまちづくりのために

首里城と首里城をとりまく町には、かつて琉球王国の王都として栄えた歴史があります。伝統文化を育み、洗練させてきた場としてふさわしい本物志向のまちづくりが、住民主体で行われる土壌を育むために、本基金を設立しました。特に将来の首里を担う子どもたちの参画に力点を置き、企画や意思決定に加わってもらうことを特徴としています。

活動主体
首里で活動するまちづくり6団体

以下の6団体が当基金の運営委員会に参加しています。

 

1古都首里のまちづくり期成会

首里城復元期成会の流れを受け、平成 22(2010)4月に設立。

2首里振興会

平成 19(2007)4月設立。前身は首里文化祭実行委員会で、首里地区最大の団体。

3御茶屋御殿復元期成会

平成 10(1998)2月設立。御茶屋御殿の復元をめざす活動に特化した団体。

4城西小学校区まちづくり協議会

平成 30(2018)4月設立。城西小PTA、校区内の自治会や団体などが所属。

5首里三ヶ城南校区まちづくり協議会

令和元(2019)6月、首里三ケ青少年健全育成会(三青会)の伝統を受け継ぎ設立。

6NPO法人 首里まちづくり研究会(すいまち研) ※首里杜会議事務局担当

平成 17(2005) 12 月に建築士会首里支部や地元住民などで設立。那覇市景観整備機構認定第 1 号。

 

さらにオール首里を目指し以下の団体も賛同参画いただきました

7城東小学校区まちづくり協議会

8石嶺小学校区まちづくり協議会

9大名小学校区まちづくり協議会

活動内容・お金の使い道
地域内から出されたまちづくり企画に 助成を行います

地域内から出された、(首里城正殿ではなく周辺の)まちづくり活動企画に助成を行います。ソフト事業かハード事業かにこだわらず、その時々の課題に寄り添った助成を行います。使途決定のプロセスには地域の子どもたちが参加し首里地域の課題を議論する場を作ります。また、地域の課題解決と企業価値の向上双方に寄与する「共有価値」を模索・コーディネートし、持続可能なまちづくりを行います。

子どもたちによる企画ワークショップ
この活動の協力者/地域資源
小学校区まちづくり協議会の方々との協働を想定

那覇市でも協働の担い手として期待されている、小学校区まちづくり協議会の方々との協働を想定しています。

これまでの活動・実績
まちづくりを議論する「首里杜会議」をつくり、勉強会やシンポジウムを行なってきました

首里城が消失して2年が経ち、いよいよ正殿復元に向けてのロードマップも見えてきました。

 

私たちまちづくり6団体は、この激しい流れの中で、首里城を中心としたまちづくりをしっかり考え、議論する場所として「首里杜会議」という座組をつくり、複数のシンポジウムや勉強会の後に、Messageに記載した問題提起を出しました。

会議内で議論を深める中で、今後のまちづくりの継承者である子どもたちも含めて議論する場と解決に向けたモデル事業ができる資金の必要性を感じるようになりました。ここでオリオンビール様との幸運な出会いがあり、新規の商品として首里のビールを作るという共同作業がありました。

 

最初の実績:

オリオンビール社に加え、市民の有志からの寄付で集まった21万2500円を助成金として2023年3月に「小中高生バンドフェスティバル」開催に助成することができました。

寄付募集のゴール・これからの活動
子どもたちのアイデアを生かしたまちづくりを目指して

今後も首里城復元に合わせ、子どもたちによるアイデアを活かした、まちづくりに関するあらゆる事業に助成することを目標に正殿復元までに2回程度の助成を行っていきます。

子どもたちのみで運営まで行われた「小中高生バンドフェスティバル」

メッセージ
活動にかける想い・感謝のことば・支援者から
運営担当者のことば

首里城焼失を機に、お城と共にあるまちを見直す機運が生まれました

 

首里城焼失後、首里杜地区では大きな喪失感を共有する一方で、「お城と共にあるまち」の「あり方」 を見直そうという機運が生まれました。そこで、私たちは首里杜会議をつくりました。議論を重ねる中で共通認識としてあがってきたのは「これまで は観光向けのイメージが強かったが、首里城は本来ただの観光施設ではなく、琉球文化を象徴する存在である」「首里のまちも観光イメージで語られがちだが、地域には地域の暮らしがある」「地元住民、沖縄 県民に愛され、大切にされる首里城を目指すべき」などという意見でした。

 

王都首里には、長い歴史があります。伝統文化を育み、洗練させてきた場が、首里城であり、首里のまちであり、首里の住民たちでした。だからこそ我々首里杜地区住民は、県の首里城復興基本計画や那覇市のまちづくりに関し、本物志向のまちづくりであることを求め、先人の営みが生み出してきた風景を大切にし、歴史の継承者である次世代の子どもたちに伝統文化をつなぐことの重要性を訴えます。

 

これからも観光が沖縄の基幹産業であることに変わりはありませんが、ポスト・コロナ、そしてニューノーマルの時代にこれまで通りの観光政策で良いのかという疑問が残ります。今後、求められるのは、自然を守り文化を掘り下げた付加価値の高いツーリズムであり、地域住民と来訪者が共に創り上げるサステイナブ ルな「地域交流ツーリズム」ではないでしょうか。

 

特にコロナ前から我々が解決を求めていた交通問題 については、地域課題と観光課題の両方を解決できる方策があると考えます。また、首里城復興基本方針ではあま り触れられていませんが、現代社会はICTを抜きにしてはいかなる課題も解決できません。今後の首里のあり方を方向づける首里城復興基本計画において、ICTに関する視点を全項目に横断的に取り入 れるべきだと考えます。