募集中の基金

だれもが共に音楽を楽しむ場をつくる「跳びはねてもいい音楽会」サポート基金

誰のため/なんのため
障害のあるなし、年齢に関係なくみんなで一緒に音楽を楽しむ場をつくる

琉球フィルハーモニック(以下:琉球フィル)が主催する「跳びはねてもいい音楽会」は、年齢や障害、行動特性にかかわらず、すべての人が安心して音楽を楽しめる鑑賞環境を提供する取り組みです。演奏中の声出しや移動、一時退席もでき、字幕・手話通訳・看護師の配置、ゾーニングによる空間配慮も実施。文化芸術のアクセシビリティを地域に根づかせるための共生社会を体現する取り組みです。

活動主体
一般社団法人 琉球フィルハーモニック

琉球フィルは、「音楽と共にまちと響きあう」を理念に、2012年より活動を開始。コンサートの開催にとどまらず、離島・へき地での演奏、学校鑑賞会、子どもたちの育成や音楽による居場所づくり、バリアフリーな公演の開催などを通じて、音楽がまちの文化や福祉、教育とつながり、人と人との響き合いを育む場を創出しています。音楽を通して、だれもが心豊かに暮らせる潤いのある社会の実現をめざしています。

活動内容・お金の使い道
誰もが安心して音楽を楽しめる“共生型音楽会”を地域に広げたい

「跳びはねてもいい音楽会」は、障害のある方やそのご家族が、声を出したり途中で移動したりしても安心して参加できる「合理的配慮」のある“共生型音楽会”です。手話通訳や字幕、補聴支援、ストレッチャー席、看護師の配置など、だれもが文化芸術を楽しめる環境を丁寧に整えています。

 

ご寄付は、字幕や手話通訳といった情報保障や看護師の人件費、障害特性に応じたゾーニング、印刷費や会場費に加え、入場料金を通常の半額に抑え、介助者1名を無料とするための費用にも活用されます。経済的な負担や参加への不安を和らげ、誰もが「ここにいていい」と感じられる体験を届ける、音楽を通して共生社会を地域に根づかせるための先進的な取り組みです。

点字プログラム
補聴支援システム
活動の背景・社会環境
文化芸術に触れる機会が限られている人々に、共に楽しめる音楽の場を

障害のある方やその家族は、文化芸術の場に参加する際に多くの壁に直面しています。コンサートは「静かに座って聴く」ことが前提とされ、声を出す、立ち歩くといった行動は周囲の理解を得にくいのが現実です。さらに車椅子やストレッチャーを安心して利用できる席は限られ、字幕や手話通訳といった情報保障も十分ではありません。そのため、音楽を心から楽しむ権利が奪われてきました。

 

一方で、共生社会やインクルーシブ教育の理念は広がりつつあるものの、文化芸術分野においては実践が追いついていません。「跳びはねてもいい音楽会」は、こうした社会的環境を変える第一歩です。合理的配慮を徹底し、誰もが歓迎される音楽体験を地域に根づかせるために取り組んでいます。

字幕写真
この活動の協力者/地域資源
地域の専門家や団体と連携し、支え合う音楽会を実現

「跳びはねてもいい音楽会」は、琉球フィルだけで成り立つものではありません。障害のある方々が安心して参加できる環境を整えるため、医療・福祉・教育・行政・文化など多様な分野の協力者が支えています。会場には看護師を配置し、字幕や手話通訳は専門のスタッフと連携。地域の福祉団体やボランティアなどが受付や会場設営・案内を担い、学校や教育機関は子どもたちへの参加を広げています。

 

さらに、自治体や社会福祉協議会といった公的機関の後援・協力も得て、地域全体で取り組む体制を築いています。音楽を軸に多機関連携を実現し、まちの資源を結びつけることで、共生社会のかたちを具体的に示す活動です。

ボランティアスタッフ
これまでの活動・実績
沖縄から広がる活動で、子どもから大人まで音楽を届けてきました

琉球フィルは2012年の設立以来、沖縄に根ざしたオーケストラなどの音楽活動を続けています。特に離島やへき地での公演、学校の芸術鑑賞会を通じ、これまでに延べ4万人以上の子どもたちに音楽の魅力を届けてきました。また、「那覇ジュニアオーケストラ」や「ジュニアジャズオーケストラおきなわ」を運営し、子どもたちが仲間と学び合い成長できる場づくりにも力を注いでいます。

 

さらに、2019年からは文化庁委託事業としてバリアフリーな「美(ちゅ)らサウンズコンサート」を毎年開催し、2024年からは本土にも展開。2025年からは、障害や年齢を問わず安心して参加できる「跳びはねてもいい音楽会」を新たに始動しました。これらの取り組みは、地域に文化の土壌を耕し、未来を担う子どもたちの心を育む基盤となっています。

 

その他に、吹奏楽部の地域展開調査・地域クラブ実証実験や、沖縄県内主要ホールバリアフリー状況のヒアリング調査と「合理的配慮」についてのセミナーも開催している。

寄付募集のゴール・これからの活動
安心と配慮、だれもが一緒に手の届く音楽体験を広げる

「跳びはねてもいい音楽会」では、誰もが安心して音楽を楽しめる環境を整えるため、寄付募集目標を230万円としています。いただいたご支援は、字幕や手話通訳などの情報保障、看護師の配置、会場運営や広報活動に加え、入場料金を通常の半額程度に設定し、介助者1名を無料にするための費用にも充てられます。これにより、経済的な負担を理由に参加をためらっていた方々にも門戸を開きます。

 

2025年11月には木管五重奏とピアノによる公演、2026年5月にはジャズをテーマにした公演を予定し、子どもから大人まで多様な人々が共に響き合える機会を広げます。今後は福祉・教育・医療機関との連携をさらに強化し、沖縄での開催に加え本土への展開を目指します。皆さまのご支援が、文化芸術を誰もに開かれたものとし、共生社会を育む力となります。

ご確認事項

※(公財)みらいファンド沖縄を通じた本基金へのご寄付は、税制優遇の対象です。詳細はこちら

※本基金への寄付額のうち15%を(公財)みらいファンド沖縄の基金運営費に充当させていただきます。