【基金終了】Okinawan Dreams Project(宮里大八国際交流基金)
宮里大八国際交流基金では、ひとり親家庭、児童養護施設、里親家庭等の中・高校生を対象にアジアへ研修生の派遣プログラムを行ってきました。
2017年は3人の中学生、2018年では4人の中学生をインドネシア・バリ島とフィリピンに派遣支援、2019年は3人の中・高校生をインドネシア・バリ島へ派遣支援を行いました。
2020年以降に予定していた派遣プログラムは、新型コロナウイルス感染症の世界的なパンデミックの影響により派遣ができなくなりましたが、2023年は4年振りに再開し、2名の高校生をインドネシア・バリ島へ派遣支援を行いました。
※詳細は各年度毎のページをご確認ください
みらいファンド沖縄で基金を設置し助成を行う体制は2023年度で終了となりましたが、今後も継続的に派遣プログラムは行われる予定です。
今後の活動については、以下ウェブサイトをご覧ください。
経済的な理由で夢や目標を諦めてしまわないように、児童養護施設やひとり親家庭などの生活困窮世帯の中高生を対象として2017年から支援しています。
沖縄は国内で最も厳しい教育環境にあります。しかし、アジアにはもっと厳しい教育環境で頑張っている子どもたちがいます。その子どもたちとの交流を通して、沖縄の子どもたちが夢や目標に向かって挑戦できるよう支援しています。
本基金では、海外ボランティア活動、海外家庭でのホームステイ等に必要な旅費・滞在費、海外保険等の料金を助成します。
2022年3月に沖縄県が発表した「子ども調査(2021年度)」では、中学2年生の進路について、「大学またはそれ以上」は、一般層においては51.5%、低所得層Ⅰ(困窮層)においては26.3%と低くなり、逆に「高校まで」と答えたのは一般層で10.1%、低所得層Ⅰ(困窮層)で24.4%と高くなっています。また、2023年4月に沖縄県が発表した「高校生調査(2022年度)」によると、所得が低い世帯ほど「この高校までで良い」「専門学校まで」の割合が高くなり、「大学まで」「大学院まで」の割合が困窮世帯で非困窮世帯に比べると低い割合となっています。さらに、保護者は「博物館・科学館・美術館などに行く」「キャンプやバーベキューに行く」「スポーツ観戦や劇場に行く」「遊園地やテーマパークに行く」などの体験を、所得が低い世帯ほど、体験が「ある」という割合は低く、経済的な理由でできないと回答した割合は高くなっていました。
世界の若者は、中高生の頃からPBL(ProblemBasedLearning,ProjectBasedLearning;問題解決型学習、課題解決型学習)型の教育を行っています。沖縄の中高生にも、沖縄の課題のみならず、アジアや世界の課題を知るために、世界に飛び出し、世界にいる同世代の子ども達と出逢い、刺激を受ける取り組みを提供することが重要です。
仲村巌チャレンジ基金は「外界志向」「志」「挑戦」の点で、沖縄の若い人材の目標となる個人、グループを賞賛し、その活動を応援しています。同基金では「ロッキーチャレンジ賞」として、毎年1人の受賞者を決定しています。私(宮里大八)は、2017年の第8回ロッキーチャレンジ賞を受賞させていただきました。同賞の副賞(100万円)を原資として、宮里大八国際交流基金では、「志」高く、「外界志向」で世界へと「挑戦」する次世代の人材を育成するプロジェクトに取り組んでいます。
これまで本基金では、ひとり親家庭、児童養護施設、里親家庭等の中・高校生を対象にアジアへ研修生の派遣プログラムを行ってきました。
2017年は3人の中学生、2018年では4人の中学生をインドネシア・バリ島とフィリピンに派遣支援を行いました。2019年は3人の中・高校生をインドネシア・バリ島へ派遣支援を行いました。それぞれの生徒が、インドネシア・フィリピンで沖縄では味わえない体験を通し、多くの学びや気づきを得て帰国しました。
帰国後の成果報告会では、本プロジェクトは彼ら彼女ら自身の夢や目標をより明確にすることができると確信しました。これまで派遣したメンバーには引きこもりから本活動を通して前向きにチャレンジする気持ちになった、沖縄と海外との文化や宗教の違いを知ることでもっと勉強したくなった、これまで夢や目標はなかったが将来はアジアで活躍できる人材になりたい、等の報告がありました。
事業によって期待される効果について、以下のように考えています。
沖縄とは違う人や文化にふれる機会を提供する
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沖縄では得られないアジアの同世代が何を感じ、何を目標に生きているのかを知る
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地域課題をグローバルな視点で考えるきっかけを作ることができる
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自分自身の夢や目標を確認することができる
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夢や目標に向かって一歩を踏み出すことができる
「Think globally, Act locally(地球規模で考え、足元から行動する)」 という言葉があります。しかし、私は、今、本当に必要なものは、 「Act locally, Share globally (地域で行動し、世界へ想いを共有する)」 だと感じています。 この「宮里大八国際交流基金」は、沖縄の子どもたちに世界を経験させ、「Act locally, Share globally」を体験させたいとの想いで「じぶん基金」の仕組みを活用して設立しました。
宮里大八国際交流基金の設立前の活動では、世界34カ国の大学生が参加し、地域の課題を解決する成果発表を行う「エナクタスワールドカップ(EnactusWorldCup)」への大学生の派遣支援を行ってきました。その中で気づいたことは、大学生よりも若い世代である高校生や中学生に世界を感じてもらう機会を提供することが重要であるということです。
今回の助成を活用して、中国や東南アジア、海外との交易を通して、人と文化の架け橋を目指してきた琉球の先人から受け継いだ志を受け継いでくれることを期待しています。