琉球宇温基金
1999年に京都で生まれた川崎 宇温(たかはる)さんは、大学入学を機に沖縄で暮らし始めました。
社会学を学んでいた彼は、沖縄には歴史や地域性から様々な課題があることを知りました。そこで、それらの解決に向けたプロジェクト等に自ら進んで参画し、微力ながらもサポートに尽力しておりました。
特に人から人へ幸せをつなぐことを軸とした活動を多方面で展開しようと意気込んでいましたが、その矢先、残念ながら海の事故により、19歳の若さで命を落としました。
この基金は、彼の「人からもらった幸せをその人だけじゃなくて、他の人にもつなぐ」という志を引き継ぎたい家族と有志が集まり、設立しました。
委員会はご家族、川崎 宇温さんが在学していた大学の複数の先生などで構成され、本基金に集まった寄付の使い道や今後の方向性等を議論しています。
集まった寄付は、子供達の教育のサポートに関する活動にお役立ていただいています。
アメラジアンスクール・イン・オキナワの学校運営においては、スクールバスやクロームブックの購入費などにご活用いただいています。また、子どもの居場所学生ボランティアセンターでは、大学生が離島に出向いて子どもの居場所で活動する費用を拠出してきました。また、京都の学生ボランティアとの交流プロジェクト費用を本基金から拠出しました。
また、委員会では沖縄の地域課題やその解決に関連する活動の県外への発信、県外からの賛同や協力を得ることに関する活動、「人からもらった幸せをその人だけじゃなくて、他の人にもつなぐ」という川崎宇温さんの志を沖縄県外に広げるための交流活動も行っています。
宇温さんが遺した「人からもらった幸せをその人だけじゃなく他の人にもつなぐ」という思いに賛同する皆様から、寄付金をお寄せいただいています。
2019年に基金を設立してから5年間にわたり、毎年2団体に活動資金を助成してきました。(一般社団法人 大学コンソーシアム沖縄 子どもの居場所学生ボランティアセンター、特定非営利活動法人 アメラジアンスクール・イン・オキナワ)
また、ニュースレターを発行し、どのような活動に生かされているのかを皆様にお伝えしてまいりました。詳しくは、ニュースレターをご覧ください。
宇温さんの思いをつなぐ人がいる限り、彼は生き続けます。
関西で生まれ育ち、阪神タイガースとよしもとのお笑いが好きなあたり前の高校生だった宇温さんは、沖縄での出会いや経験を通して志を花開かせました。
人生を豊かに変えてくれた沖縄の地で、基金が人を支え、またその人から次の人へと幸せがつながり続けることを思い描いています。
宇温は志をかためるモットーとして「人からもらった幸せをその人だけじゃなくて、他の人にも幸せをつなぐ」という言葉を遺しました。
その心に寄り添い、本人が参画し貢献しようと進めていた活動を支援いたします。
さらには、その活動を通じて築かれる幸せの輪を広げ、人から人に幸せをつなぐサイクルをまわしていきたいと願っています。