【CSRヒトワク】第38回トキなりフーズ×フードバンク沖縄2H 「食のリサイクル」
3月も下旬に入り、暖かくなって日中半袖でお過ごしの方も多いのではないでしょうか。もう沖縄は夏がすぐそこです。美しい海でバーベキュー、やんばるの山にピクニック、そして沖縄三大行事「清明祭」も始まりますね。
そんな沖縄の行事のお供に「おいなり&フライドチキン」が定番というご家庭も多いのではないでしょうか。
家族や親戚でお食事を囲む際に、是非覚えていて欲しい社会貢献ファストフードがあります。
第38回目の本日のゲストはトキなりフーズから吉里時浩様にお越しいただき、NPO法人フードバンク2H沖縄との協働「食のリサイクル」についてお話頂きました。
本日聞き逃してしまった方も下のポッドキャストでお聞きになれます。
■再放送:放送当日22:00~、毎週土曜日11:00~(次回まで今回の放送を流します)
2010年11月に設立したトキなりフーズは、沖縄ファストフード・お稲荷とフライドチキンをテイクアウトする「オイナリアン」を宜野湾市で開店しました。
オイナリアンは経営理念に「わ」をコンセプトにしており、「和」食・会「話」・人や地域の「輪」を広げるようなサービスを目指していました。そのメイン商品のお稲荷は栄養価は高いもののヘルシー&サッパリした薄味で飽きさせず、育ち盛りの子供や、女性にも人気の商品です。
また、代表の吉里さんは本土で働いていたころに企業のCSR活動について学び、独立した際にはそれを経営戦略として実施することを心に決めていたそうです。
そして、どのような社会貢献活動をしようか模索していたところ、食べ物に困っている人たちに廃棄する予定だった食品を届けているフードバンク沖縄の講演を聞いて、その理念やコンセプトに共感し、一緒に「食のリサイクル」に挑んでいくことを決めたそうです。
立ち上がったばかりの企業として、NPOと協働をすることへの心配もありましたが、以前CSRヒトワクに出演いただいた中村食品が豆腐の食のリサイクルを実践していたのを知って、自分たちにも出来ると確信したそうです。
店舗で売り残ったお稲荷をフードバンクを通じて食に困っている児童養護施設などへ届ける連携が2011年4月から始まりました。
オイナリアンの商品そのものが、保存の効くものでしたが、更に衛生面を考慮して冷凍し、週に一回フードバンクへ届けるというものです。
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「従業員も家族の一員と考えています。その従業員が作ったお稲荷が世の中の誰かの役に立つことで「輪」が地域社会にも広がり、その喜びが明るい職場つくりにも繋がっていると感じます。」
(トキなりフーズ 代表 吉里時浩 様)
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従業員が丹念こめて作った商品を捨てるのは企業としても一個人としても心苦しいものでした。
しかしながら売り切れを出すわけにはいかない、という矛盾との葛藤。
そのマイナスの一面を食のリサイクルにずっと取り組んでいたフードバンクと組むことによってプラスに変えたのです。
トキなりフーズはこれからも売り上げの一部を寄付する「社会貢献プリペイドカード」、印刷物を単色化することで浮いたお金を寄付する「ワンカラプロジェクト」など色々な手法を使ってCSR活動を展開していく予定です。
企業の経営戦略としてしっかり社会貢献を捉えていると、色々なアイデアが浮かんでくるのですね。
中小企業でも無理なく、継続的にできるCSR活動の事例を聞くことが出来ました。
10年後も100年後も地元から愛される企業はきっとこの様な経営が必要になってくるのだと強く感じました。
【関連情報】
トキなりフーズ「オイナリアン」http://www.oinalian.com/index.html
フードバンク2h沖縄 」http://2h-okinawa.org
(ガネコ)