公益財団法人 みらいファンド沖縄

【報告】公開勉強会6「大きく変わった!寄附金控除の制度」終了

みらいファンド沖縄主催の第6回公開勉強会「大きく変わった!寄附金控除の制度」が2012年12月7日(金)に行われました。

今回の勉強会は、寄附金控除のしくみをおさらいしながら、地域を支える寄附が、どのように変化しようとしているのかを、考えるものでした。

   みらいファンド沖縄では、地域課題の解決に取り組むNPOが
   継続的に活動できる資金循環の環境を整えることをめざし、
   不定期で勉強会を開催しています。




 
当日は、NPO、公益法人ほか、社会福祉協議会など、計28名の参加者がありました。

今回の勉強会では、はじめに、NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会 常務理事の関口宏聡氏による講義、次に、税理士の大城逸子氏による講義がありました。
最後に、お二人に当財団の副代表理事 平良斗星を含めた鼎談が行われました。



◆新しい「市民公益税制」の成り立ちの背景と、地域の「新しい公共」の担い手たち
講師:関口宏聡氏
【プロフィール】
1984年生まれ、千葉県出身。
2003年から環境NPOにて子ども自然体験活動などを行い、2009年 東京学芸大学教育学部環境教育専攻卒業。2007年6月からシーズに勤務し、2010年の日本ファンドレイジング協会設立に尽力。2011年の「新寄付税制・NPO法改正」実現では、市民側の中心的役割を果たし、現在この活用促進のため、NPO・市民への普及、議員・行政へのロビー活動に奮闘中。全国で寄付税制・改正NPO法と認定NPOの価値・有用性について登壇。のべ1200人以上を指導してきた。


関口氏による講義では、NPO法人・市民活動の課題、またこれまでの認定NPO法人制度の課題を話された後、認定取得のメリット・デメリットのお話しがありました。
続けて、寄付者側の改正NPO法・新寄付税制の意義などの説明もありました。

■ ■ 新寄付税制(市民公益税制)とは ■ ■
・日本の寄附に関する新しい税制
・平成23年(2011年)6月よりスタート
・所得税の寄附金控除で、これまでの「所得控除方式」に加え、「税額控除方式」が可能になった
・認定NPO法人等への寄付金は、最大で約50%が減税になった
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
(関口氏パワーポイント資料より一部抜粋)

この制度により、寄付者にとっては、「寄附金額・寄付先が増やせるようになる」、「自分の税金の使い道を自分で決められるようになる」といったメリットがあり、株式会社や各種組合などの“法人”が認定NPO法人や公益法人等へ寄附した場合、その『寄附金』を損金算入(“経費”のようなもの)できる枠が増えるといったメリットにも触れられ、参加者の方々が熱心にメモをとる様子もうかがえました。


(▲新寄付税制の説明をする関口宏聡氏)

◆寄附しようとする方に「市民公益税制」を説明できるようになろう
講師:大城逸子氏
【プロフィール】
税理士。浦添市出身。琉球大学卒業。
横浜国立大学大学院終了と同時に税理士資格を取得。2000年、宜野湾市にて「大城税理士事務所」を開業。名桜大学非常勤講師。NPO法人NPO会計税務専門家ネットワークメンバー。


寄附したらどんな税制優遇が受けられるのか?またその手続きってどうすればいいの?という質問がよく寄せられます。その疑問にお答えするため、税理士の大城逸子氏による「寄附しようとする方に説明ができるようなポイント」を解説していただきました。

中でも、寄附金の税金の制度はどう変わったのかを具体例をあげていただきながら説明。所得税、住民税、法人税、相続税について解説していただきました。『簡単な例をあげて、実際に数字を入れて計算して説明すると、理解しやすい』というアドバイスや、『確定申告をしなければ、この控除は受けられないので、寄付者にはこの点をしっかりと押さえてもらうように』とのコメントもありました。


(▲計算式に数字を入れてわかりやすく説明する大城逸子氏)

■■鼎談■■ 市民の寄附が、地域を変える!
関口 宏聡 氏 × 大城 逸子 氏
[司会]平良斗星(公益財団法人みらいファンド沖縄 副代表理事)

後半の鼎談では、当財団副代表理事の平良が司会を務め、関口氏と大城氏より以下のようなコメントがありました。

+++ 関口氏、大城氏のコメント +++
【NPOについて】
・NPOの活動は以前の17分野から20分野へと広がりを見せている。これは、NPOの活動をより広くとらえようとしている国の方針であると考えられる。
・沖縄でも地域によってNPOが多いところと少ないところもある。任意団体やNPO法人の中でも、比較的財源の少ないところへ、みらいファンド沖縄のような公益財団法人が(助成を通して)資金循環させることも大事だと思う。

【寄附金控除について】
・税制法は毎年変わる。企業の寄附金担当者でもわからないことが多い。
・自治体に渡すふるさと納税についての相談を受けたことがある。所得の差が大きい沖縄で、高額納税者は寄附金を出す場合が多い。去年は、震災の影響でいつもの年より寄附金控除の件数が増えたという印象がある。
・確定申告は面倒なイメージがあるが、ネット上では10~15分でできる。あまり難しいことではないので、ぜひ試してもらいたいし、この法律や制度も周知してもらいたい。
・グーグルトレンドで「寄附金控除」と検索すると、関心の高さがうかがえる。今後も増えるのではないか。
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また、引き続き、会場からの質問にもお答えしていただく形で進められました。
「個人に対する寄附金控除についての説明はできそうだが、法人に対するわかりやすい説明の仕方が難しい」という会場からのコメントに対し、大城氏が自社のホームページに簡単な計算例を掲載するのはどうか、というアドバイスをされました。また、自治体へ寄付する“ふるさと納税”のシミュレーションサイトの紹介をし、今後、法人が認定NPOや公益法人に寄付した場合にも応用できるような『自動計算アプリ』があれば便利ですね、と話されました。

この他、「社会福祉協議会によく寄せられる香典返しについて」、「全国的に増加傾向にある地縁型NPOについて」、また「確定申告会場で市民公益税制周知のためのキャンペーンを実施しよう!」等、様々な意見交換がなされました。

当日は、NPO関係者、社会福祉協議会、公益法人をはじめ、参加された方の大部分の方より「勉強会は満足だった」という声が聞かれました。また、「このような勉強会をもっと開催してほしい」との要望もありました。
今回は、十分な広報ができなかったにもかかわらず、たくさんの方にお集まりいただきありがとうございました。
みらいファンド沖縄では、今後も様々な勉強会を開催していきますので、ご注目ください。みなさまのご参加、心よりお待ちしております。

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《会場アンケートより》
・講師の話が分かりやすく、大変勉強になった。(NPO職員)
・認定NPO法人と寄附金控除について改めて認識。寄付者へのメリットとして認定取得しなければ、と思った。(NPO職員)
・具体例をあげ、説明していただいたのでわかりやすかった。今後も勉強会を開催していただきたい。(NPO職員)
・全員(講師)と初対面だが、講師やみらいファンド沖縄のファンになった。勉強会のエンターテイメント性と内容に満足しました。(NPO職員)
・寄附金控除の仕組みをパンフレットに載せるのはいい案だと思った。是非事務局で提案してみたい。(公益法人)
・自分の考えで寄付することで、社会貢献また意義のある税金の使い方ができることがわかった。(福祉作業所勤務)

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【参考】
特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会
http://www.npoweb.jp/
大城税理士事務所
http://oshiro-zeirishijimusho.tkcnf.com/pc/


みらいファンド沖縄 公開勉強会6
大きく変わった!寄附金控除の制度


チラシのダウンロードは >>>[こちら]

   
日時   2012年12月7日(金) 13:30~16:30
場所   九州沖縄トラック研修会館5階 第1研修室
沖縄県那覇市港町2-5-23
会場地図: http://www.okitora.ecnet.jp/images/map.jpg
対象   NPO、公益法人、税理士、会計士、企業、行政、一般など

  
プログラム  
■新しい「市民公益税制」の成立の背景と、地域の「新しい公共」の担い手たち
講師 関口 宏聡 氏

NPO法人シーズ市民活動を支える制度をつくる会 常務理事

■寄附しようとする方に「市民公益税制」を説明できるようになろう
講師 大城 逸子 氏

税理士/大城税理士事務所

■■鼎談■■ 市民の寄附が、地域を変える!
関口 宏聡 氏 × 大城 逸子 氏

【司会】平良 斗星(公益財団法人みらいファンド沖縄 副代表理事)