【CSRヒトワク】第56回沖縄県遊技業協同組合× リカバリーサポートネットワーク「ぱちんこ依存問題相談」
もし一人だけの自由が時間ができればどんな使い方をしますか?本を読む人、運動する人、飲みに行く人、旅行に行く人、十人十色の時間の過ごし方があると思いますが、リフレッシュしてエネルギーを充填出来る時間になるといいですね。
さて、第56回目の本日のゲストは沖縄県遊技業協同組合から専務理事 石垣博道様、 リカバリーサポートネットワークから代表理事 西村直之様にお越しいただきました。
本日聞き逃してしまった方も下のポッドキャストでお聞きになれます。
■再放お送:放送当日22:00~、毎週土曜日11:00~(次回まで今回の放送を流します)
沖縄県民に広く愛される娯楽「パチンコ」。しかしながら日本全国で一千万人を超える利用者の中にはのめり込みすぎて借金や失業、育児放棄や家庭内暴力など様々な社会問題を引き起こしているのも事実としてありました。
全日本遊戯事業協同組合連合会(全日遊連)はその問題に正面から向き合い、解決のための協議を続け、依存症問題に詳しい西村先生に協力を依頼しました。
そして、娯楽の健全化とパチンコののめり込みの防止や早期介入のために電話相談を行うリカバリーサポートネットワークを立ち上げることとなりました。
平成18年から活動を開始し、今や日本全国から月に100件以上の相談を受ける団体となり、相談員3名でなんとか対応している状況とのこと。
小さな団体ながらも業界の核となる団体=全日遊連や沖縄県遊技業協同組合と連携することによって、沖縄から日本全体の社会問題に対してアクションをおこしている珍しいNPOなのです。
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「企業の社会的責任として自ら生み出した負の社会問題に対して積極的に取り組んでいくことが必要だと思います。」
(沖縄県遊技業協同組合 専務理事 石垣 博道様)
「ヒト・モノ・カネが揃わなくても、ネットワークや知恵で出来る社会貢献もあると思うのです。」
(リカバリーサポートネットワーク 代表理事 西村 直之様)
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その全国的な動きの中でも特に積極的にパートナーとして活動しているのは他でもない沖縄県遊技業協同組合でした。
加盟している団体にこの取り組みを周知し、パチンコホールのトイレなどに電話相談の広報ポスターを張り出し、共に依存症問題に取り組んできました。
実は、パチンコ=ギャンブルのイメージが強く、お金の問題が関わってくるために、お酒やタバコなどの嗜好品をやめたい方以上に、ぱちんこ依存症である方は周りの人に相談しにくい心境にあるそうです。
統計的に沖縄県が全国で一番相談件数が多い地域となっていますが、それは依存症の方が絶対的に多いというわけではなく、遊技事業者が積極的に取り組んだ結果の表れであると西村さんは言います。
今後はホールスタッフの人材育成なども通じて、ぱちんこ依存症についてこれまでの研究でわかっていることや、その対応の仕方などを伝えていきたいとのこと。
ストレスが多い社会で生きる我々にとって、「娯楽」は本来、生活に潤いや癒しを与えるものであるはず。長く安心して余暇を費やすことのできる「遊び」であるためにはやはり上手な付き合い方を考えたいものです。
企業が自ら生み出した社会問題にNPOとの協働で本気で取り組んでいく姿勢は、様々な矛盾や葛藤を抱えてはいるものの、とても大事な取り組みだと考えさせられました。
【関連情報】
沖縄県遊技業協同組合
TEL:098-874-6445
HP:http://okiyukyo.town-nets.com/
リカバリーサポートネットワーク
TEL:098-871-9671
HP:http://rsn-sakura.jp/
(ガネコ)