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【報告】なご円卓会議の開催に協力しました

2012.08.15



   
 2012年8月9日(木)、名護市国際交流会館で「なご円卓会議」が開催されました。
 みらいファンド沖縄ではこれまで、地域円卓会議を那覇で3回開催(協力含む)してきました。今回の「なご円卓会議」は、那覇での円卓会議のようすを見て「名護でも開催したい!」と協力依頼を受け、開催準備と、当日の進行のお手伝いをさせていただきました。

●開催のようすが沖縄タイムスに掲載されました。
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-08-15_37769
   

 「なご円卓会議」では、地元の偉人である程順則(てい・じゅんそく)を地域資源として、まちづくり・ひとづくりにどう活かしていくか、がテーマでした。元小学校校長の安田和男さんからの、『六諭衍義(りくゆえんぎ)』の解説と、ご自身の取組みの紹介からスタート。程順則とその生き方や考え方を、名護に浸透させ、人々のこころの支えや、名護のブランディングに活かしてほしい、と願い、講演や絵本配付などの試みをされてきたことが紹介されました。
  

▲安田和男 氏

 会場に尋ねてみたところ、参加者の9割を占めた名護市民は、ほぼみんな程順則のことは知っているとのこと。実際に、紹介ビデオが作成されていたり、土産物などの商品に用いたり、中国語で『六諭』を読む講座があったりという取組みはあることが、12名の着席メンバーから順次紹介されていきました。
 しかし、名護全体で活用していこうという意識を、共有するところまでは至っていない様子。程順則の死後、約270年間続いてきた儀式「御字拝み(ミジウガン)」も、ここしばらく途絶えていることもあり、その儀式を知らない人もいました。
  


▲小グループに分かれてのディスカッションのようす

 センターメンバーからの報告で、そうしたことを共有した後、次は会場全体で「程順則を活かしたまちづくり・ひとづくり」について話し合ったところ、教育や観光を中心に、多種多様なアイデアが出てきました。



 100名強の参加者の約9割が、名護の方ということもあってか、会場全体の集中力がググっと高まる感じは、これまでの円卓会議とは違う密度を感じました。来年はなんと、程順則の生誕350年にあたるそうです。今回の「なご円卓会議」が、新しい繋がりを生み、来年のアニバーサリーイヤーを起爆剤に、地域全体に『六諭衍義』のこころが「衍る(はびこる)」といいですね。


▲すでにそれぞれが作っている、程順則や『六諭』にちなんだ商品など。
 鉛筆、手ぬぐい、ビール、まんじゅうなどなど。
▼『六諭』かりゆしも!

   

▲着席者のひとり、桑江純子 氏(人形劇団かじまやぁ)のパフォーマンス
  


  
円卓会議で発言されたアイデアをいくつかご紹介します
   

  • 『六諭』のこころは、いじめなどをなくすことに繋がる
  • 『六諭』を社員教育などに用いる
  • 小説やドラマ、現代版組踊で程順則を題材にする
  • 程順則や『六諭』をモチーフとした商品がある
  • ご当地カルタを作って、子どもたちに遊びながら学んでもらう
  • 『六諭』が日本に普及していく様は、ドラマ性がある
  • 「御字拝み」を復活させる
  • 「御字拝み」を復活させるとき、子どもも関われるようにすると浸透するのでは
  • 程順則が名護親方だったのはわずか6年。しかし、名護の人々を中央省庁(首里)に多く推薦した。後進の者を育てる心も、程順則から学べる
  • 中国語で『六諭』を読む講座が名桜大であった。学校でも取り入れれば、国際感覚を養うことに繋がる
  • 程順則繋がりで、中国との縁を深める
  • 親しみを持ってもらうため、ゆるキャラをつくる
  • 程順則切手を作ったことがある。注文があれば増刷できる
  • 程順則(のコスプレをした人)が夜の名護を巡回し、地域の安全や青少年の健全育成に取り組む
  • すでに実施されている絵本の配付。配付の時期を再考すると、もっと読んでもらえるのでは
  • 明倫館の再建。もしくは程順則記念館を設置する。程順則のことを学べる場所
  • スポーツなどの指導者も『六諭』のこころを実践する
  • まちあるきガイドの中で紹介する
  • 程順則を紹介するビデオがすでに製作されている。これを活用してほしい
  • 来年2013年は程順則の生誕350周年。このタイミングを活かして、市民に浸透させていきたい

   

  

▲「白板王子」こと、宮道喜一さん(NPO法人まちなか研究所わくわく
    


    

  
なご円卓会議
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【テーマ】
名護のまちづくり・ひとづくりに、
程順則の『六諭』のこころを活かすには?
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●論点提供者
安田 和男(元 小学校校長)
  
●着席者
中村 靖(名護地区防犯協会 監事、OTSレンタカー執行役員部長)
宮里 辰宏(名護青年会議所 専務理事、和睦郷里 代表)
比嘉 淑敬(名護市商工会青年部 部長、(株)大宮保険事務所 専務)
大城 明哲(ガチンコ市長塾、名護市総務部)
宮平 栄治(名桜大学 国際学群 教授)
東江 司(名護まちなか観光ガイド)
太田 一郎(名護高校PTA会長、大田電気 代表)
上原 尚子(North Love Switch)
福元 大輔(沖縄タイムス 記者)
桑江 純子(人形劇団かじまやぁ 代表)
長田 英己(気候アクションセンターおきなわ)
渡具知 豊(しまんちゅビジネス協議会 理事、(有)渡具知)
  
●司会 平良 斗星(タイフーンfm 代表)
●記録 宮道 喜一(NPO法人まちなか研究所わくわく)
  
●日時 2012年8月9日(木)18:00~21:00
●会場 名護市国際交流会館
●参加:無料
**当日、開催協力費として募金にご協力くださいまして
  ありがとうございました。
  
●主催 なご円卓会議運営チーム
●開催協力 NPO法人まちなか研究所わくわく
     公益財団法人みらいファンド沖縄


過去に、沖縄で開催された地域円卓会議の模様はコチラ
2011/2/19 https://miraifund.org/website/?p=1376
2012/1/7  https://miraifund.org/website/?p=3967
2012/6/12 https://miraifund.org/website/?p=5388